企業にとって、コーポレートサイトは顔であり、顧客や求職者・メディア関係者とのコミュニケーションの場でもあります。
コーポレートサイトを充実させることが、顧客に自社を理解してもらう日々の広報活動の基盤になると言っても、過言ではありません。
そのため、多くの方にコーポレートサイトに訪問してもらえるように、SEOは積極的に取り組むべき対策と言えます。
SEOとはSerch Engine Optimizationの略で、特定のウェブサイトが上位表示されるように構成や記述などを調整することです。
コーポレートサイトにとって、このSEO対策は、次のようなメリットがあります。
企業のサービス・商品に合ったキーワードで上位表示されるように対策することで、興味や関心の高いユーザーとの接点をつくることができます。
検索エンジン経由のユーザーは何かを探していたり、抱える課題を解決したいと思っていたりするため、質が高く、集客に繋がりやすい傾向があります。
ウェブ広告は短期間での集客効果が期待できる反面、持続的な集客には広告費を払い続けなければいけません。
一方、SEO対策では一度上位表示されると、多くのユーザーが継続的にウェブサイトに訪れてくれるようになり長期的な集客が可能です。
1回クリックされるごとに費用が発生するリスティング広告などに比べても、低コストです。
SEO対策で強固な基盤をもつウェブサイトを構築すれば、長期的に集客できるので費用対効果は高まります。
Googleには、検索ユーザーにとって価値があるウェブサイトを優遇する、という考え方が根底にあります。
そして、ユーザーの質問に的確に答えを出せている質の高いコンテンツは、上位に表示されやすい仕組みになっています。
この本質さえしっかり押さえていれば、上位に表示されるためには、どんなコンテンツが必要なのかは明確です。
ユーザーの質問に的確に答えられる質の高いコンテンツをつくることを繰り返していれば、検索順位も必然的に上がってくるでしょう。
検索エンジンのアルゴリズムは、ユーザーに優れた回答をだせるように、日々更新されていますが、検索エンジンの基本的な考え方は変わることはありません。
むしろ、検索エンジンのアルゴリズムがアップデートされる度に、優れたコンテンツほど上位に表示されます。
効果的なSEO対策に必要なことは、アルゴリズムの動向を追うことでも、専門知識や情報を調べることでもないのです。
ユーザーのニーズに応える良質なコンテンツをつくるためには、どのような手順でSEO対策をすればいいのか、解説していきます。
SEO対策には、良質なコンテンツを積み上げるコンテンツSEOと、サイトの内部構造を整えるテクニカルSEOがあります。
コンテンツが少ないと、情報量が少なく検索意図を満たしていないと認識され、上位表示されないので、まずはコンテンツの充実を図ることが必要です。
テクニカルな対策は、コンテンツが充実してきてからでも問題ないでしょう。
今回は、優先すべきコンテンツSEOの基本的な方法について、順に解説していきます。
まずは、SEO対策の効果が得られたと何をもって判断するのか、マーケティング視点で目的を明確にしておくことが重要です。
たとえば・・・
・自社自体や商品(製品やサービス)の露出を高めることによる認知度のアップ
・特定の分野における信頼度や好感度をあげることによるブランディング
・購入や申し込みにつなげるコンバージョンアップ
など自社がかかえる課題に沿った目的を明確にしてください。
あれもこれもと多く設定してしまうと、目的が曖昧になってしまうので、実情に沿った本当に必要なポイントに絞りましょう。
SEO対策で目指す明確なゴールが決まったら、それを達成するためのターゲットキーワードを選定します。
まずは、自社のターゲットユーザーの検索傾向を分析しましょう。
キーワードプランナーやUbersuggestなど、色々な検索ボリュームのチェックツールがあるので、それらを利用してターゲットキーワードを選定してください。
これらのツールでは、候補に挙げたキーワードの検索回数を調べられます。
理想としては、月間300以上検索されているものがよいでしょう。
検索ボリュームが大きいと、ユーザーの流入が見込めますが、競合サイトが多いことで埋もれてしまいます。
また、検索ボリュームが大きいキーワードでは、検索意図が混在するため、上位表示が狙いにくくなるので注意しましょう。
逆に、検索ボリュームが小さすぎると、クリック数も少ないためコーポレートサイトのPV数を大幅に上げることは難しくなります。
ただ、競合が少ないため上位表示が比較的容易になるので、コンテンツ拡充のための初期フェーズとして捉えることは有効でしょう。
検索順位1位のキーワードを増やす施策になると考えます。
位置情報によっては、検索順位が変動するものもあります。
検索ボリュームを見るだけでなく、検索結果の一覧の全体像や検索意図を捉えて、キーワード選定の最終的な判断をしましょう。
SEO対策として良質なコンテンツを作成するためには、ユーザーのニーズに応えられることが必要なことは、理解していただけていると思います。
ここでは、良質なコンテンツを作成するポイントについて、解説します。
選定したキーワードの検索意図に沿って、ユーザーのニーズに応えるコンテンツを作成していきます。
検索ユーザーが抱えている悩みや知りたいことを理解して、解決できるコンテンツをつくり、ユーザーが満足できる内容にすることが重要です。
自社として提示したい情報よりも、まずは、ユーザーが知りたいと思われることを網羅して、漏れなく記載しましょう。
ユーザーのニーズが分からない場合は、検索結果一覧ページを参考にしてみてください。
1ページ目に表示される上位コンテンツからはユーザーの顕在ニーズを、関連キーワードからはユーザーの潜在ニーズを推測することが可能です。
これらの検索結果の一覧ページを分析する、SERP分析という方法もあります。
SERP分析は、ターゲットマッチ判定とクリック可能性判定という2つの判定を行う手法です。
ターゲットマッチ判定は、キーワードを入力し、競合相手のサイトが上位に存在するか判定します。
またクリック可能性判定は、上位に大手のサイトが上位に存在せず、自社のサイトが上位を獲得できる可能性はあるかを判定します。
より高度なSERP分析もあるので、必要に応じてチャレンジしてみて下さい。
コンテンツ作成は仮説と検証の繰り返すことで良くしていくものですので、ぜひ失敗を気にせずチャレンジしましょう。
E-A-Tとは、Expertise(専門性)、authoritativeness(権威性)、trustworthiness(信頼性)の略です。
Googleの検索品質評価ガイドラインに記されているサイトを評価する指標の一つで、この指標を意識したコンテンツを作成すると、Googleから良い評価を得られます。
その結果、上位表示されやすくなるのです。
順に、Googleが提唱しているE-A-Tについて説明しましょう。
特定の分野に特化し、専門的な情報を提供しているかという指標です。
特定分野の記事を1000件近く掲載し、上位表示されている特化サイトもあります。
このようなサイトは、ユーザーが抱える悩みや課題を解決するサポートになりやすいため、Googleからの評価は上がります。
専門性の高いサイトをつくり続けることで、次の権威性や信頼性も自然と高まるので、3要素の中でもっとも重要性が高いです。
サイトテーマを1つに絞ったり、1つのSEOキーワードに特化したコンテンツを作ると、専門的な1ページに仕上がります。
専門性を確保するには、コンテンツ同士の関連性が必要で、関連性の高いコンテンツを内部リンクすることでクローラーに専門性を明示することができます。
他の人からみて、情報を発信している人や企業・団体が、優れているとみなされているかという指標です。
具体的には、
・誰が書いた記事か、明記されているか(プロフィールページなど)
・他社サイトやSNSで紹介・引用されて、リンクの貼付(被リンク)や、URLテキストの記述(サイテーション)がされているか
というポイントで評価されています。
このようなポイントを兼ね備えていると、Googleは他の人に広める価値がある有益な情報を扱っていると判断します。
また、国や自治体など公的なサイトからの被リンクやサイテーションは、権威性が高いと判断されやすいです。
扱うテーマによっては、公的なサイトからの被リンクも不可能ではないので、施策を考えてみるのも良いでしょう。
そのサイトやコンテンツの内容が、信頼に値するかどうかの指標です。
・コンテンツに独自性はあるか
・コピーコンテンツはないか
・サイトの安全性はあるか(SSL化されているか)
・サイト運営者は信頼できるか(明記されているか)
という視点で見られています。
運営者が明示されているページは、どんな人物がこの情報を発信しているかがわかり、情報を信頼しやすくなります。
また、他のコンテンツにはない自社ならでは独自性の高い内容や切り口のコンテンツは、ユーザーとGoogleからの信頼を得やすいです。
コンテンツの投稿後は、必ずコーポレートサイトのアクセス解析を行い、効果測定をしましょう。
ユーザーのニーズを満たせているか、確認する機会になります。
Googleが提供するアナリティクスとサーチコンソールは、無料で使用でき便利です。
Googleアナリティクスは、サイトのアクセス分析ツールです。
コーポレートサイトの訪問者の流入経路や、アクセスページ、ページでの滞在時間を調査できます。
一方、Googleサーチコンソールは、ユーザーの検索分析ツールです。
訪問者がどのようなワード検索や被リンクからアクセスしたかなど、アクセスする前のデータを知れるのが特徴です。
検索上でサイトが抱えている問題を解析し、検索順位が下がる問題の発見にも役立ちます。
このように、Googleアナリティクスとサーチコンソール両方の分析ツールを使用することで、サイトへのアクセス前後の状況が把握でき、多面的な解析が可能となります。
またその解析結果は、記事内容の見直しや、新規記事の内容の参考などに活かすことができます。
良質のコンテンツ作成のためには、コラム投稿後のリライトが重要で、SEO対策成功のカギを担います。
アクセス数や流入キーワードは変化するため、アクセス解析を重ね、そのときに合うキーワードや求められている内容に合わせてリライトすることが重要です。
まずは、検索結果一覧の1ページ目に表示されることを目指して、アクセス数や流入キーワードの変化を見ながらリライトしましょう。
また、競合記事のコンテンツの密度や網羅性・正確性を参考に、改善していくことが重要です。
最後に、SEO対策を行う上での注意点について解説します。
SEOはWeb広告のように、すぐに効果はでません。
コンテンツが作成後、検索エンジンは次のような流れを辿ります。
・サイトをクロール(探索)
・インデックス(登録)
・他サイトと比較して順位を決定
そのため、効果が出るまでに時間がかかります。
Googleは、SEOの効果出現には4ヶ月〜1年は要すると公式に記述しています。
すぐにでも効果を出したい方は、SEOを行いながらWeb広告やSNSの運営なども、並行して行ってみましょう。
複数の媒体を活用することでユーザーとの接点をつくれ、コーポレートサイトが上位表示されていなくても流入が見込めます。
Googleでは、他のサイト内に同じまたはよく似ている内容のコンテンツがあると、検索エンジンの評価を下がる原因になります。
場合によっては、ペナルティを受け、検索結果に表示されなくされてしまう可能性もあります。
Google及び検索エンジンは、独自性のあるコンテンツを高く評価する傾向にあるので、コンテンツを作成する際は、他サイトとの差別化を意識してみてください。
またコピーコンテンツを確認するときは、コピペチェックツールを利用すると、効率的に行え時間の短縮になります。
SEOを行う上で、コーポレートサイトのデザインにこだわっても、それだけでは検索上位獲得は困難です。
検索エンジン(クローラー)はテキスト情報しか判断材料にできないため、どんなにおしゃれなデザインのサイトを作っても、直接的な検索順位への影響はありません。
SEO支援は1業界あたり1社までの先着順となります為、お断りさせていただく場合もございます。ご了承ください。
Web業界10年以上の知見を持って、無料にてご相談へ対応いたします。
情報収集目的でも歓迎です。お気軽にご連絡ください。