ハロー効果とは、ある対象を評価する際に一部の特徴的な印象に影響され、全体の評価をしてしまう効果のことを指します。
直感や先入観などの非合理的な心理現象で「認知バイアス」の1種になります。
ソーンダイクの分析結果のようにある一部の評価が高いとそれに影響され、全体を高い評価にし、一部の評価が低い項目があると全体を低い評価にする傾向が人事評価で現れるハロー効果です。
採用面接などでは、出身校や履歴書の内容が影響され、バイアスがかかってしまうこともハロー効果の現象です。
面接では、特に第一印象が大きく左右されることも少なくないため、求職者にとってはイメージ戦略としてハロー効果を活用するのがおすすめです。
きっちりとした服装のイケメンや美女を見た時、良い家柄や能力が高いと無意識にバイアスがかかった見方をしてしまうこともハロー効果です。
CMでタレントを起用するイメージ戦略もハロー効果も活用したものです。
ポジティブ・ハロー効果は、人材を評価する際に特定の評価が高いと感じた場合、他の項目も高く評価してしまうことを指します。
ハロー効果がポジティブな方に働いています。
英語ができる人を無意識に仕事ができる人と評価してしまうことやCMでタレントを起用することでイメージを良くするなどが具体的な例です。
ポジティブ・ハロー効果の反対にネガティブ・ハロー効果があります。
ポジティブとは逆にある特定の評価が高いと感じた時に別の評価を低くしてしまうという現象です。
起用していたタレントの不祥事を起こした際に降板させるなどはネガティブ・ハロー効果を危惧しての行動でしょう。
ピグマリオン効果とは、期待をかけられた人は成果を上げやすいという現象のことを言います。
具体的には、上司から期待されている部下はモチベーションを高く維持しやすく成果を上げるために努力をするという行動のことです。
アメリカの教育心理学者ロバート・ローゼンタールによる知能テスト実証実験では、期待をかけた子供の成績が上がったという実験結果から提唱した心理学の用語です。
ピグマリオン効果は育成に活用する手法でハロー効果は評価の捉え方の現象のように手法と現象の違いといえます。
ホーン効果とは、一部の悪い印象に影響され、全体の評価をネガティブな方向にしてしまう現象です。
ホーンとは悪魔の角を意味しており、ホーン効果は悪魔の角効果とも言われています。
ホーン効果は、ネガティブ・ハロー効果と意味は一緒になります。
ハロー効果のメリットは、
・信頼されやすい
・高い評価を受けやすい
・悪い印象を良い印象に変えれる
1つずつ詳しく解説していきます。
清潔感があり、親しみやすく、質問にもハキハキと答える人がいれば同じ内容の回答をしてもハロー効果で信頼されやすくなります。
目立つポジティブな特徴があることで全体の評価にも影響し、高評価を受ける可能性があります。
会社で厳しい上司でも犬の散歩中、糞を拾い優しい顔をしている姿を見れば厳しいという悪い印象も根は優しい人なのかもしれないと全体の印象も大きく変えられる可能性があります。
続いてデメリットですが、
・事実誤認してしまう
・イメージダウンが起きる
・不当な評価を受ける
です。
1つずつ詳しく解説していきます。
ハロー効果はさまざまな評価で印象が高くなる現象ですが能力と評価が一致するわけではありません。
そのため、面接では良い印象だったが仕事をしてみると凡庸だったというケースは多くあります。
ハロー効果によって事実誤認してしまうというデメリットがあります。
ハロー効果を利用したイメージ戦略では起用しているタレントが不祥事を起こしてしまうとポジティブな方向で発生していたハロー効果がネガティブな方向で発生してしまい、マイナスのイメージを消費者に与えてしまう可能性があります。
ハロー効果が発生することでハロー効果のメリットになりますがハロー効果が発生しない人にとっては不利になってしまいます。
基準を満たす能力を持っていてもハロー効果があるかないかで不当な評価を受けてしまうことがあります。
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