2015年11月30日〜12月13日までフランスのパリにて国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)が行われ、「パリ協定」が採択され、翌年2016年に発行されました。
地球温暖化対策の新しい枠組みで2020年以降の気候変動問題に関した枠組みで過去に1997年に定められた「京都議定書」の後継となります。
パリ協定が採択、合意されたことで日本が主張してきた「全ての国による取組」が実現されることになっています。
持続可能な開発目標(SDGs)のゴール13は「気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる」となっています。
パリ協定の概要は、
・長期目標として2℃目標の設定。1.5℃に抑え、努力を追求すること。
・主要排出国を含む全ての国が削減目標を5年ごとに提出、更新すること。
・全ての国が共通かつ柔軟な方法で実施状況を報告し、レビューを受けること。
・適応の長期目標の設定、各国の適応計画プロセスや行動の実施、適応報告書の提出と定期的更新。
・イノベーションの重要性の位置付け。
・5年ごとに世界全体として実施状況を検討する仕組み(グローバル・ストックテイク)。
・先進国による資金の提供。これに加え、途上国も自主的に資金を提供すること。
・二国間クレジット制度(JCM)も含めた市場メカニズムの活用
パリ協定では、長期目標として以下の2点を掲げています。
・世界の平均気温上昇を産業革命以前と比較して2℃より低く保ち、1.5℃に抑える努力をする
・できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には温室効果ガス排出量と吸収量のバランスをとる
日本も手続きを行い、パリ協定の締結国となっています。
主要排出国が排出削減に取り組むよう国際社会を主導し、地球温暖化対策と共に経済成長を目指していくことになっています。
京都議定書では、2008〜2012年の間、先進国の温室効果ガス排出量に法的拘束力のある目標数値を各国ごとに設定し、国際的に温室効果ガス排出量の削減を行うというものでアメリカは合意していませんでした。
この内容を引き継ぎ、新たに設定されたのがパリ協定です。
京都議定書では、取組を行う国が先進国のみでしたがパリ協定では、先進国と途上国を含む全ての国が削減の対象となりました。
バイデン大統領は大統領選直後にパリ協定に復帰し、温室効果ガス排出削減を2030年までに2005年比の50%削減を行うことを目標にしています。
2025年に26〜28%削減としていた目標をほぼ2倍に引き上げています。
2030年までに主要100都市においてカーボンニュートラル化を目指し、環境への影響を鑑み、ガソリン車の新車販売を2035年までに取りやめるという具体的なロードマップを定めています。
カーボンニュートラルの目標値を2030年までにピークアウトし、2060年にはカーボンニュートラルを実現することとしています。
カーボンニュートラルを2070年までに温室効果ガス排出量ネットゼロを目標にしています。
日本の具体的な取り組み状況は、
・グリーンファイナンスの推進
・インフラ輸出の強化
・気候変動分野の国際協力
になります。
1つずつ解説していきます。
クリーンエネルギーへの投資など環境保護に関する事業への資金提供を意味しています。
一般社団法人グリーンファイナンス推進機構が情報収集や事業支援などの活動を行なっています。
2013年にインフラシステム輸出戦略を掲げています。
新型コロナウイルスを受けたことでこれまでの輸出戦略を見直し、新たな戦略「インフラシステム海外展開戦略2025」を設けています。
環境協力への覚書締結や姉妹都市協定を結んでいる国内都市と海外都市の連携を活かし、国内の脱炭素都市設計ノウハウを海外都市に移転する計画も行っています。
日本の15の地方自治体と13カ国39都市がこれに参加しています。
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