「ロングテール」とは、売れ筋のメイン商品の売上よりも販売総数の少ないニッチな商品を数多く取り扱うことで、対象となる顧客の総数を増やして売上を増やす方法です。
主にインターネットにおける販売においての現象で、大きな収益を生むというこの手法が近年注目を集めています。
従来の一般的な商品販売において、売り場面積や陳列する棚、在庫できる倉庫といった物理的制約があるため、“売れる商品を多く”置くことが当たり前でした。しかし、インターネット販売の拡大に伴い、これまでの制約や問題が解消され、さらに安い場所に確保するといった選択も生まれました。
そして、GoogleやYahoo!といった検索サービスや、検索キーワード連動型広告、SNS等の普及によって、「ニッチな商品」を必要とするユーザーに見つけてもらうことが可能になったのです。こうしたインターネットの普及により、「ニッチ商品」の市場が拡大し、ロングテールが生まれたと言われています。
ロングテールのメリットには以下の点が挙げられます。
ある売れる一つの商品に依存せず、ある程度人気のある多くの商品による売上が安定するため、全体的な売り上げも安定します。また、流行やブームなどに左右されず、必ず売り上げを出し続けられるというのは大きなメリットと言えるでしょう。
導入に関して、在庫の仕入れ以外にかかる初期費用はほとんどありません。サイトを作るコストのみで始められ、さらにウェブを通して運営を行うので人的コストもほとんどかかりません。低コストで長い間安定した売り上げが見込めるので、長期的に見てコストパフォーマンスがいいこともロングテール手法の強みです。
扱う全ての商品がウェブ上で商品として表示されており、売り上げをあげる可能性を持っているため「不良在庫」という概念がなくなります。そもそも売れにくいニッチな商品に目をつけたロングテールの場合、サイトなどの環境さえ整え多くの商品を提示できればOK。そうすれば集客が見込め、売り上げアップにも期待できます。
ロングテール≒ニッチな商品。「この店でしか売っていないアイテム」や「このサイトでしか得られない情報」などのニッチな商品は、それを求めているユーザーにとっては大きな魅力です。
たとえ少数の人にしかマッチしないとしても、それが積み重なることで自社の強みとなり、他社との差別化にもなります。そもそもニッチな商品は競合他社が少ないため、多くの似たショップに埋もれてしまったり、価格競争に巻き込まれたりする心配もありません。
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