「コンプライアンス」とは、企業や組織が、国が定める法令を遵守することに加えて、社会的規範や企業倫理、社内の就業規則、ルールに沿って行動・活動することを意味します。
コンプライアンスには様々な種類がありますが、一般的に「企業コンプライアンス」を指して使われることが多いです。
「法令」とは、国民が守るべきものとして、国会が制定する法律や、国の行政機関が制定する政令、府令、省令等の総称のことです。加えて、条例および地方公共団体の執行機関の規則を含める場合もあります。
「就業規則」とは、社内ルールやマニュアル、業務の手順など、就業ならびに業務を遂行するうえで社員が遵守しなければならない規則のことです。常時10人以上の従業員を雇っている雇用主は、労働基準法により就業規則を作成し、労働基準監督署長に届け出る必要があります。
企業が社会から求められる倫理観や公序良俗の意識を指し、どちらも法令には定められていないものの、消費者や取引先からの信頼を獲得するために必須の項目です。情報漏洩、データ改ざん、ハラスメント等、法令の有無を問わず、企業は社会倫理に従って判断し、経営を行うことが求められています。社会情勢や国民の意識、時代の移り変わりによって変化していくため、定期的な見直しと改善が必要です。
コンプライアンス遵守が重要な理由は、「企業の社会的責任を果たして社会からの信用を獲得し、企業価値を維持すること」にあります。そもそも企業には「CSR=企業の社会的責任」を果たすことが求められており、そのCSRを果たすためには、コンプライアンスが前提となります。
特に近年は、社会全体の会社に対する監視の目が厳しくなってきています。数人の社員が起こした不祥事がネットやSNSで拡散・報道され、会社全体の社会的な信用を失ってしまうケースも少なくありません。社会的な信頼獲得、企業価値の維持だけに限らず、コンプライアンスを遵守することは会社の存続そのものを左右するほど大切なものなのです。
法務担当者が先導して社内規定やマニュアルを作成し、違反を防ぎましょう。例えば、データの持ち出しや目的外での使用禁止、各種ハラスメント行為の防止、過度な残業の禁止、SNSや公共の場での発言の注意点など、遵守すべきコンプライアンスは多岐に渡ります。
社内規定やマニュアルを作成したら、外部の弁護士など専門家に監修してもらったうえで、社内への共有を行います。
コンプライアンス研修を定期的に実施する、外部講師によるセミナーを開くといった、社員一人ひとりに考える習慣をつけてもらう機会も設けましょう。研修やセミナーには、法令に違反はしていなくても社員の倫理観やモラルの欠如が原因によって起こるコンプライアンス違反を未然に防ぐ目的があります。社内規定やマニュアルだけでは不十分な意識改革にも効果的です。
コンプライアンス違反につながるような不正行為を見かけた場合、その情報を吸い上げるための仕組みも必須です。疑わしいといった内容でも、社員が気軽に相談できるような相談窓口や内部通報窓口を構築しましょう。
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