「ツァイガルニク効果」とは、“終えてしまった事柄よりも、途中で挫折してしまったり中断してしまったりした事柄”、“完了した課題よりも、完了していない課題”の方が記憶に残りやすいという心理現象のことです。
今やっている仕事が中途半端に中断されてしまうと、「キリがよいところまでは仕事を終わらせたい」という心理が働き、短時間で仕事を終わらせたいと思うものです。
割り込んできた仕事が多い、あるいは大きいほど、ツァイガルニク効果を使って適切にスケジュールやタスク管理を行えば、同じ時間でもより多くの作業ができ、生産性を向上させることができるでしょう。
ツァイガルニク効果で生産性が向上すると、仕事に対してのモチベーションの維持や向上にも良い効果が得られると言われています。もし中断した仕事が中途半端な状態であれば、それが終わるまで適度な緊張感が続きますし、そこまで終わらせないと!とツァイガルニク効果がうまく作用し、モチベーションを維持しやすく目標達成にもつなげやすいです。
ツァイガルニク効果は、マーケティングでも効果を発揮します。あえて不完全あるいは中途半端にさせてユーザーを引き付ける手法で、たとえば広告で「続きはWebで」と表示されると内容が気になってしまう、記事の続きを読みたい場合は「会員登録を」と促すなど、意外にも身近なところでツァイガルニク効果が用いられています。
このようにマーケティングにおいては、あえて不完全・未完了の状態にすることで、「続きが知りたい」「最後まで答えが知りたい」という状況を作り、広告の宣伝効果を高める手法として使われています。
ツァイガルニク効果をモチベーションや生産性のアップに活かすためには、適切な負荷量を保つ=タスク管理の徹底が欠かせません。「あと少しで今日中に作業を終わらせられる」という場合でも、無理せずに作業を切り上げます。あえて中断することでツァイガルニク効果が生じ、翌日以降のモチベーションが高まります。
キリのよいところまで終わらせるために時間がかかってしまう場合、集中力が途切れて中だるみしてしまう可能性もあります。そのような状況に陥る前にあえて休憩して中断することで、ツァイガルニク効果によるモチベーションアップが狙えます。キリがよいところで休憩、ではなく「〇分作業をしたら必ず休憩を入れる」というルールを取り入れるのもひとつの方法です。
作業時間を計測することで、適切な業務量が分かります。つまりツァイガルニク効果による余計な負荷がかからないラインを判断することができます。適切なタイミングでの休憩や、休憩時間の長さの設定にも役立ちます。
長時間労働で作業量を増やすのではなく、短い時間でいかに成果を出すかに焦点を当て、作業時間の計測により作業効率を知り、適切な作業量の設定、生産性向上を目指しましょう。
前項の活用シーンでもお伝えしましたが、マーケティングにおいてもツァイガルニク効果を活用することはとても有効です。Webサービスなどで「続きはこちら」とあえて不完全な状態で終わらせ、気にならせてアクセスを促す。また、商談でも商品の魅力を説明しつつ「詳しい内容は次にお話しします」という形で会話を区切ると、次のアポイントへの誘導もしやすくなります。
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