キュレーションメディアは、ほかのWebサイトとは全く違う性質なので意味を理解していないとなかなか作る際も苦労します。
そのため、まずはキュレーションメディアの意味を理解しましょう。
学芸員を意味するキュレーターから、キュレーションという言葉ができていて、特定のカテゴリーの情報を一括でまとめているメディアを指しています。
オウンドメディアのように、自社が独自で作りあげたWebコンテンツを発信していく、というよりもインターネット上にある信頼できる情報を取集し、まとめて配信しているイメージです。
1つのテーマに特化したキュレーションメディアもありますが、時事ネタと恋愛ネタなど1つのメディア内でそれぞれ分けられている場合もあります。
すでにインターネット上にある情報を再編集していますが、ユーザーにとっては知りたい情報をまとめて確認できるので魅力的です。
キュレーションメディアは、インターネット上に溢れている情報を1つの記事にまとめて、シンプルに再編集することが基本です。
そのため、膨大にある情報の中から見ている人のタメになる情報を収集する必要があります。
まとめる際には時間がかかりますが、一度まとめてしまうと1つのキーワードやカテゴリーに対して「知りたい」と思うユーザーが集まる可能性が高いです。
キュレーションメディアは、見る側にとっても効率的に情報を提供してくれるサービスなので、読みたいという気持ちが高まります。
自社でWeb記事を作成するわけではないので、下調べの時間を確保しておけば、スムーズに情報をまとめられ、PV数も見込めるサービスです。
キュレーションメディアの収益化の基本は、他社広告が中心となっています。
基本的に、自社で独自のWeb記事を作成しているわけではないため、課金やECなどで収益を得ることは難しいです。
基本的には、広告モデルと呼ばれるキュレーションメディア内に広告を掲載する方法で収益を得ています。
クリック数に応じて収益が得られる、GoogleAdSenseや他社企業から依頼を請けて固定費用を得る方法です。
他にも、キュレーションメディアとしてPV数が見込めるようになると、他社の広告を掲載することで収益化もできます。
もともと、キュレーションメディアは訪問者が多くなりやすいため、他の企業もキュレーションサイトで自社商品を宣伝したいと感じている場合も多いです。
そのため、他社広告をメインに収益化しているキュレーションメディアも増えています。
キュレーションメディアの種類は主に2種類です。
それぞれの特徴を理解しておくと、実際に作る際にも適切な判断ができるため、覚えておきましょう。
代表的なサイトとともに、ご紹介するので参考にしてみてください。
特化したジャンルを設けず、あらゆるジャンルの記事を取り扱います。
メリットは、多くの読み手のニーズに対応が可能なので、非常に訪問者数が多くなる傾向がある点です。
1つ読み始めると、別の記事も読んでみたいと思うケースが多いため、訪問者がサイトに滞在する時間が長くなりやすいです。
デメリットは、多種多様なジャンルをまとめなくてはいけないので、情報の精査が難しい点だといえます。
代表的なサイトは「グノシー」で、エンターテイメント性の高い記事が多いです。
ジャンルごとにランキングを設けているため、今注目したい話題などを探しやすい点が特徴といえます。
名前の通り、1つのジャンルに特化した記事の取り扱いを行います。
人気があるのは、グルメ・美容・旅行系です。
強い関心を持っているユーザーが訪問しやすいので、何度も訪問してくれる可能性が高く、安定したPV数が見込める点が特徴といえます。
メリットは、ジャンルに特化しているので専門性があると認識してもらいやすい点です。
何か気になることや疑問、悩みがあれば「このサイトをみよう」と思ってもらえるため、特化型キュレーションメディアは収益化もしやすい傾向があります。
デメリットは、強い関心を持つ人が訪問するため、情報の正確性はもちろんのこと、質の高いまとめ方やデザイン性、さらには他のサイトではまとめられていない深い情報が求められる点です。
しっかりと意識しないと、簡単にユーザーは他の特化型キュレーションメディアに移行してしまうので、十分なコンテンツ制作が必要といえます。
代表的なサイトは「MERY」で、女性向けキュレーションメディアでは非常に有名です。
女性が興味を持ちやすいジャンルを取り扱っていて、記事内の画像を選択することでSNSに移行し、より詳細を知ることもできます。
キュレーションメディアは、低コストでスタートできるため非常に人気があります。
そのため、現在すでに多くのキュレーションメディアは存在していますが、作り方をよく理解しておくことで他社メディアとの差をつけられるので覚えておきましょう。
いきなりキュレーションメディアを立ち上げるのではなく、しっかりと事前準備が必要です。
まずは、検索する人達がどのようなジャンルにニーズを感じているのか分析が必要です。
キュレーションメディアの根底として、多くの人に見てもらわなければ意味がないといえます。
そのため、ジャンル選定をする上で統計やアンケートデータを用いて、しっかりと分析をしてください。
実際に運用するジャンルが選定できた後は、競合キュレーションメディアのチェックも大事です。
すでに多種多様なジャンルのキュレーションメディアが登場しているため、どんな内容なのかユーザーの傾向などを分析しましょう。
競合を知る=独自性のヒントとなるので、時間をかけて行うようにします。
ターゲットや競合サイトの調査が完了した後は、運用の体制を整えます。
以下の点をまず検討してみてください。
収益化に関しては、社内で予算を得るため、キュレーションメディアを運営する承認を得るためには非常に重要なポイントなので、慎重に検討します。
また、キュレーションメディアの運営はWebサイトを構築する必要があるので、自社・外注どちらで制作するのかもしっかり決めてください。
Web制作の知識・スキルがあるスタッフがいる場合は自社制作の方がコストが抑えられますが、全くいないのであれば外注する方が効率的です。
キュレーションメディアが出来上がった際に、全くコンテンツがないというのはNGです。
そのため、公開時にはすでに100程度の記事が存在しているよう事前に記事制作をしておきましょう。
公開後のコンテンツ制作のスケジュールも非常に大切で、ジャンルにもよりますが特化型キュレーションメディアは1日20~30記事程度が多いです。
総合型キュレーションメディアは、取り扱うジャンルも多いので1日に80記事程度公開しているメディアもあります。
重要なポイントは、毎日更新することで見る側の興味を薄れさせない努力です。
記事を作成する際は、単純にテキストのみではなくて画像・動画なども組み込むと、より見やすくなるのでそれぞれの記事でメリハリをつけましょう。
公開前の事前準備が整ったところで、プラットフォームの選定を行います。
一般的なHTML/CSSを利用したホームページ制作とは異なり、頻繁にコンテンツの更新が行われるため、基本的にはCMSと呼ばれる「コンテンツマネジメントシステム」を導入してください。
CMSは近年、ほとんどのサイトページで主流となっているため、複数存在しています。
もっとも分かりやすいのは、WordPressですが膨大なコンテンツ量となるためそこまでおすすめはできません。
情報が多くなっても速度面で問題なく利用できるようなCMSを選択する必要があるので、しっかりと選定しましょう。
CMSによっては、初期費用の金額やSEOへの強さなども変わってくるため、自社エンジニアの有無や記事コンテンツの更新スケジュールに合わせて検討すると良いです。
使用するCMSがサーバーインストール型の場合、インフラ環境を構築する必要があります。
以前は自社内にサーバーを高知sくしてインフラ環境を整備していましたが、現在はパブリッククラウドの利用が主流です。
パブリッククラウドは、初期費用を抑えることができて将来的なリソース拡張も非常に簡単なため、取り入れやすいですがサービスの種類がかなり多いので専門知識がなければ困ってしまうでしょう。
インフラ構築のような複雑な部分に関しては、自社でスキルの高い人や知識豊富な人がいない限りアウトソーシングする方がスムーズに進みます。
ほとんどのシステム開発会社、ホームページ制作会社はインフラ構築についての知識も深いため、安心してお任せできます。
オウンドメディア・キュレーションメディア、どちらも似たような印象ですが、明確に違いがあるのでよく理解しておきましょう。
知らずにコンテンツの更新をすると、キュレーションメディアとは認識が違ってしまうケースのあるため、注意してください。
最も大きな違いは、文章の構成です。
通常オウンドメディアでは、自社で制作したコンテンツを日々配信しています。
そのため、SEOを意識したオリジナルの記事を作成しなくてはいけませんし、Googleを含めた検索エンジンの評価を高める工夫も必要です。
見出しの付け方や順番なども、しっかりと考えながらの作成が重要です。
一方でキュレーションメディアの場合は、基本的に他社コンテンツや本・新聞などの情報を集約して編集しています。
中にはオリジナルで制作しているケースもありますが、ほとんどは情報を一括にまとめて、見る人が分かりやすくすることに注力するのです。
時間やコストをかけず、大量の記事作成が可能です。
オウンドメディアとキュレーションメディアは、目的が違うため、タイトルや導入文にも違いが出ます。
オウンドメディアの場合は、自社の利益を上げることやサービスを周知させることが重要な目的です。
そのため、記事を見たユーザーが最終的に自社商品やサービスの利用を検討するように導く記事構成がされています。
キュレーションメディアの場合は、サイト自体のアクセス数増加が大きな目的です。
記事内にあるリンクは他社サイトがほとんどなので、記事を見て興味がわいた人はほとんど別サイトに移動します。
アクセスを集めて、大手キュレーションメディアだと企業に認識されると、自社商品を紹介して欲しいなど広告出稿の依頼をされる可能性が高くなるのです。
商品だけではなく、メディア紹介も依頼される可能性が高くなるので、タイトルや導入文を意識するよりも情報の量などに意識が向いています。
オウンドメディアとキュレーションメディアは違うので、注意点も違います。
キュレーションメディアならではの注意点をご紹介するため、参考にしてみてください。
キュレーションメディアで、最も注意しなくてはいけないのは情報の信頼性です。
大量の情報をまとめる作業を行うため、個人の意見が強く出るサイトなどの情報を利用するのはNGだといえます。
例えば、ファッションや美容系のまとめを書く際も専門家にチェックしてもらうことが重要です。
その他のジャンルでも、きちんと経験と知識がある人がコンテンツをまとめるなど配慮が必要といえます。
キュレーションメディアは、情報が最も重要となるため、信頼性が低いコンテンツの量産はGoogleから「低品質」と認定されて検索結果にも表示されなくなるのです。
しっかりとした記事を更新するためにも、引用元の信頼性などをチェックしながら更新しましょう。
情報の信頼性と共に重要なのは、著作権や肖像権などの権利関係です。
キュレーションメディアは、あらゆる情報をまとめるので画像などもたくさん掲載します。
その際に、しっかりと利用しても良い画像なのか引用しても良いテキストなのかをチェックした上で、まとめる必要があるのです。
当然ですが、情報源をそのままコピーして自身のオリジナルとして利用するのはNGです。
また、出典元を明示した上で引用するのは基本ですが、外部サイトによっては引用のルールが存在している可能性があるため、きちんと確認しましょう。
難しい場合は、自社で撮影した写真もしくは商用利用フリーの素材を使用してください。
SEO支援は1業界あたり1社までの先着順となります為、お断りさせていただく場合もございます。ご了承ください。
Web業界10年以上の知見を持って、無料にてご相談へ対応いたします。
情報収集目的でも歓迎です。お気軽にご連絡ください。