「カゴ落ち」とは、ECサイトに訪れたユーザーが、商品を買い物かご(カート・バスケット)に入れたものの、購入まで至らず離脱してしまうこと意味します。
ECサイトの売上が伸びない原因の1つにこの「カゴ落ち」があり、購入率(CVR)を大きく左右する要素として重要視されています。
ユーザーは、商品ページで商品と価格を確認しますが、その際、送料や手数料といった追加費用については意識しにくいものです。その結果、カートに欲しい商品を入れ、いざ購入しようとした段階で画面に表示された金額が想定よりも高くなるという状況が生まれます。
このように決済の段階で想定外の追加費用があるとお得感がなくなり、「送料がかかるなら今回は買わないでおこうかな、他のサイトで送料無料のものを探してみようかな」と、離脱してしまうケースが多いようです。
ユーザーが希望する支払い方法がない場合もカゴ落ちの原因となります。特に決済手段が限定されているユーザーの場合はカゴ落ちの可能性が高くなります。決済方法による購入機会損失を防ぐためにも、決済の選択肢を最低限準備しなければなりません。
多くのECサイトでは、購入するためにアカウントの登録が必要です。商品を買い物かごに入れたあと、いざ決済しようとすると登録を求められ、そこで購入する気が削がれてしまうケースも少なくありません。一度登録してしまえば手間はかかりませんが、はじめてのユーザーにとっては個人情報を預けることに躊躇してしまったり、登録そのものが面倒に感じたりもします。
クレジットカード決済はECサイトで利用率の高い決済手段ではあるものの、セキュリティ面に不安があり、クレジットカードを登録・入力したくないという方もいます。特にはじめて利用するサイトの場合は信頼が低いため、決済の段階でクレジットカード情報を入力するのに躊躇してカゴ落ちするケースもあります。
商品を購入したユーザーは、できるだけ早く手元に欲しいと思うのが一般的です。注文途中などで自分の住所を入れると配送日が遅くなった、想定よりずいぶん発送が遅いなどが分かれば、違うECサイトでの購入を検討する可能性が高くなります。その結果カゴ落ちとなるケースがあります。
カートに商品を追加している途中、または決済を進めている途中で何かしらエラーが起きたり、強制的にページが落ちたりした場合、そのまま戻ってこなくなることもあります。その商品が他のECサイトでも購入できるのであれば「またエラーになったら嫌だ、めんどくさい」と購入意欲が下がり、カゴ落ちしたままになってしまうこともあります。
返品ポリシーが掲示されていない、あるいは明確でないと不安を感じてしまうユーザーは一定数いるでしょう。こうした不安は購入をためらう大きな要因となります。例えば保証期間が短い・開封後の返品不可など、販売者側に有利な返品ポリシーだと購買意欲が下がってしまい、カゴ落ちの原因になりかねません。
送料などの追加費用が原因でカゴ落ちしているのであれば、追加費用をなくすことしか対策法はありません。例えば、特定の商品に絞って送料を無料にするというのもひとつの方法。送料無料の商品だけを注文されるリスクはあるものの、「ついで買い」をうまく促せれば売上アップも期待できます。
できるだけ多くの決済手段に対応し、取りこぼしを防ぎましょう。利用率の高いクレジットカードは当然ながら、コンビニ決済やキャリア決済、ID決済、後払い決済などの主な決済手段は最低限用意しておきましょう。
アカウント登録の手間を極力減らすことも離脱を防げるひとつの方法です。入力フォームを少なくして抵抗感を減らす、あるいは登録しないまま購入できるシステムを導入するのも効果的です。
お客様が商品をカートに入れたときや決済前に、送料や手数料を含めた合計金額を確認できれば、ECサイトの利便性が高まります。
エラーやクラッシュの離脱を防ぐため、ECサイトのシステムを安定させることも重要です。また、サイトの表示スピードが遅かったり、どこにあるのか分かりにくかったり、使いにくかったりすると離脱する原因にもなるため、システムと同時にUIも見直しましょう。
カート内に商品が残ったままサイトを離脱しようとしたお客様に対してポップアップでリマインドをしたり、離脱後にメールでお知らせをしたりしてアプローチすることで買い忘れを防止することができます。
特に小規模なECサイトや個人事業などの場合、はじめて利用するユーザーは「このサイトは信頼できるのか」と不安に感じることもあるため、ショップについて・実施しているセキュリティ対策などについて明記し、信頼性を高めましょう。
返品や交換のポリシーを明確にし、目立つ位置に提示しましょう。具体的にわかりやすく記載することが重要です。
ここまでカゴ落ちの理由やでき得る対策を紹介してきましたが、カゴ落ちの状況について正確に把握するためにも分析ツールを使うのがおすすめです。原因をしっかり分析し、よりよい対策を講じることが何より重要です。有料の分析ツールが多いものの、Google社が提供しているGoogle Analyticsなど無料のツールで十分に分析できますよ。
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