「自己資本比率」とは、総資本(総資産)のうち自己資本が占める比率を指します。企業の財務状態の安全性を分析するために用いられる指標の一つです。
この自己資本比率が小さいほど他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営であり、自己資本比率が高いほど負債が少なく経営が安定している企業だと判断されます。
自己資本率は以下の計算式で求めることができます。
【自己資本比率=自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)×100(%)】
自己資本比率の目安(平均)は40%だと言われています。また、50%を超えれば良好、20%を下回ると危ないというのが一般的な考え方です。
ただ、この自己資本率は業種によって大きく異なるのも事実です。同業他社との比較を行い、大差がないことや年度推移において自己資本比率の傾向(上昇、下降など)を必ず確認しましょう。
自己資本比率が高いということはつまり、借入金の返済負担が少なく、経営的に安定しているということです。また、自己資本比率が高ければ、万が一経営的な打撃を受けた時の自己回復力も強いと言われています。
安定した業績・財務の堅実性は、融資審査において金融機関が最も重視するポイントです。その堅実性を判定するための定量的エビデンスが自己資本比率であり、比率が高ければ安定した企業とみなされ金融機関からの融資を受けやすい傾向にあります。
自己資本比率が50%を超えるような経営的な安全性の高い会社であった場合も、たとえば資産のうち現金や普通預金額が少ない場合は要注意。
資産の多くが、現金化ができない(あるいはすぐにできない)資産だと、突発的な支払いが発生したときに現金が不足してしまう可能性があります。もちろん現金が不足すると新たな借入を行う必要が出てくるので結果的に自己資本率の低下を招きます。
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