「認知バイアス」とは、認識が偏ることを意味し、何かを判断する時などに自身の経験や先入観、固定概念、思い込みなどにより、合理的な思考ができない・合理的な行動をとってしまう現象を言います。
認知心理学や社会心理学で使われる用語です。
「ハロー効果」は、その見た目や目立つ特徴に「印象や評価が影響を与える現象のこと」を指します。評価にバイアスがかかり歪んでしまうことを意味します。例えば、選挙活動の際、好感度の高い人が応援演説すると、「〇〇さんが応援しているならこの政治家はいいに違いない!」と思ってしまう傾向があります。このように、テレビコマーシャルで好感度の高い芸能人が起用されるのは「ハロー効果」を代表する合理的な宣伝手法なのです。
コンコルド効果は、あるものに対して、「これ以上金銭的・精神的・時間的投資をすることは損失にしかならない」と分かっていながら、それまでに費やした労力やお金を惜しんで、継続してしまう心理状態のことです。
それ自体の数や価値は変わらないはずなのに、対比させる数やものによって一瞬で印象が変わるというものです。例えばある商品が5万円で売っていて「高いな」と思ったとしても、他の店で同じものが10万円で販売されていたら安く感じて、欲しくなってしまうというような心理です。
正常性バイアスは、人が危機や異常に直面した際、現実をすぐに受け止められず、危険を過小評価し「まだ大丈夫」だと思い込む状態のことです。本来は平静を保つための心の働きであるものの、非常時にはこれが災いとなることがあるのです。
確証バイアスは、自分に都合の良い情報ばかりを集めてしまい、反する情報には目を向けないようになることです。つまり、あらかじめ自分が抱いていた仮説や先入観に合った情報だけを求めてしまうため、正しい判断ができない状態となります。
バーナム効果は、誰にでも当てはまるような内容にも関わらず、自分に当てはまっていると思ってしまうことです。例えば血液型占いや星座占いなどが挙げられます。
メディアバイアスは、メディアが情報を伝える際、ソースのどの部分を取捨選択して伝えるかによって生じるバイアスを意味します。切り取り方によって大きく印象を変えるメディアから流れてくる情報にはその可能性があるということを認識しておかなければなりません。
認知バイアスによって「自分はできない」と思い込むことで、自分が成し遂げたい目的や目標の達成が妨げられてしまう可能性があります。
認知バイアスが働くことで、時間や労力、金銭面で損をしてしまう場合があります。上述したコンコルド効果でもご説明した通り、すでに労力やお金を費やした状況下では、損をする可能性が大きいと分かっていながらも続けなければ!という心理が働きます。なぜ継続すべきなのかの合理的な判断ができていない状態であればより損失が出てしまうでしょう。
人は認知バイアス特有の根拠のない「何となくそう思う」感覚は、きちんと確率や統計で考えてみれば間違っていることに気付くことができます。
限られた狭い世界の価値観だけと接していると、知らないうちにその認知バイアスがかかった考え方になってしまう傾向があります。そのため、多様な価値観に触れ、経験や知識をどんどん身に付けていくことが重要です。
特に重要な判断はその場で行わず、落ち着いて熟考しましょう。思い込みや、自分にとって良い情報だけを見てしまう認知バイアスから距離を置いて、落ち着いて考えることも重要です。
誰かが意見をくれたときには積極的に聞き入れましょう。客観的な視点を得ることにより、自分で気付けなかった認知バイアスを知るきっかけにもなります。
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