イノベーター理論とは？

イノベーター理論とは？

「イノベーター理論」とは、新たな商品やサービス、技術などが、市場や社会に受け入れられ普及する過程を5つのグループに分類したマーケティング理論のことです。

購入に関する行動や態度、対応にしたがって分類されていますが、その分類を基にマーケティング戦略の立案、市場のライフサイクルの検討がおこなわれています。

イノベーター理論を理解した方がよい理由は？

イノベーター理論では、新たな製品の普及の過程を、これらを採用するタイミングが早い消費者から順番に5つのグループに分類しています。それぞれの段階を理解することで、マーケティングにおいて、自社の商品やサービスが市場に受け入れられるプロセスを予測できるようになります。

また、イノベーター理論を理解することで、過程ごとの集団の規模や特性に合わせたマーケティング活動を展開し、自社の新しい商品やサービス、新技術の市場拡大を狙えます。

イノベーター理論の5つのグループとは？

 

イノベーター（革新者）

イノベーターは情報感度が高く、新しい製品を積極的に採用する好奇心を持っており、最も早く商品やサービスを採用する層です。市場全体の2.5％を占めていると考えられています。「新しい」という点に価値を感じる傾向がある一方、商品等の細かいメリットや価格などにはそれほど興味を示さないのが特徴です。

 

アーリーアダプター（初期採用者）

イノベーターほど急進的ではないものの、トレンドに敏感であり、これから普及するかもしれない商品やサービスにいち早く目をつけて購入するユーザー層のことです。市場全体の13.5％を占めていると考えられています。

具体的なメリットを考え、そのうえで良いと判断したものを購入する傾向があります。また、周囲にいる人々に対して口コミや評価を伝える性質があり、ときに「オピニオンリーダー」や「インフルエンサー」とも呼ばれます。5つの層の中でもアーリーアダプターの攻略は特に重要だと言われています。

 

アーリーマジョリティ（前期追随者）

情報感度は比較的高いものの、新たな製品の採用に対して慎重な層です。市場全体の34%を占めていると考えられています。アーリーマジョリティは前述のアーリーアダプターの意見に大きく影響を受ける傾向があるため、アーリーマジョリティを開拓するためにはアーリーアダプターの攻略が必須です。

 

レイトマジョリティ（後期追随者）

新しい商品やサービスの採用に対して消極的な層のことです。市場全体の34%を占めていると考えられています。多くのユーザーがこの商品やサービスを採用している、導入側が多数派だと思えたときに採用を検討します。

 

ラガード（遅滞者）

最も保守的であり、新しい商品やサービスに対して全く興味・関心を寄せていない層のことです。市場全体の約16％を占めていると考えられています。ただ普及するだけでなく、伝統的、文化的なレベルまで一般的にならないと採用しない傾向があります。