「マーチャンダイジング」とは、「商品計画・商品化計画」と訳され、お客様に商品を購入してももらうために、商品の企画・開発や調達、販売方法やサービスの立案、価格設定などを戦略的に行うプロセスのことです。
適正な数量と価格で、適切な時期と場所に供給できるよう戦略を立てていくのが特徴です。
マーチャンダイジングでは、設定したターゲット(お客様)に向け、品揃えから価格設定、販売方法などを決定し実行していきます。中でも品揃えの決定が重要視されています。というのも、品揃えがマーケティング計画とずれてしまうと、いくら販売促進活動を行なってもターゲットを取り込むことができないからです。そのため、消費者の立場から品揃えを決定していく考え方が大切となります。
そこでマーチャンダイジングを取り入れることにより、特に小売店の売り場において商品の訴求力を高め、商品力向上と価格競争力の強化を実現できるのです。
マーチャンダイジングでは、以下5つの適正を押さえることが重要とされています。
・適正な商品:市場が求めている商品を売り出せているか。消費者のニーズを満たすためにどのような商品やサービスを提供するのか。(=品揃え)
・適正な時期:その時期にふさわしい商品をいつ仕入れて、いつ販売するのか。(商品計画、商品化計画)
・適正な場所:商品やサービスをどこから入手し、どこで販売するのか。また、商品の関連性が深いものを並べるなど消費者の動線を考えた陳列。
・適正な数量:どれだけの量仕入れて、どれだけの量を販売するのか。消費者の特徴や時期を考慮した販売数量。(=在庫管理)
・適正な価格:いくらで仕入れていくらで販売するのか。消費者が求めるかつ商品に見合った価格の設定。(=販売戦略)
ビジュアルマーチャンダイジングは、視覚に訴えかけるマーチャンダイジングの手法です。消費者の購買意欲を駆り立てるディスプレイによるマーケティング方法で、商品がすぐ目に入るように、売りやすくかつ買いやすい売り場作りを目指す考え方に基づいています。
例としては、陳列を工夫したり、季節やイベントごとに売り場をデコレーションしたりするといったものが挙げられます。
クロスマーチャンダイジングとは、同じカテゴリーで商品を陳列したり、逆に異なる種類の商品を隣接させて並べたりして、その相乗効果で購入を促す手法です。例えば、酒類の売り場でおつまみを販売するというもの。当初購入する予定のなかった商品を購入させようという非計画購買を意図した手法でもあります。
ライフスタイルマーチャンダイジングは、商品ではなく消費者のライフスタイルを想定して展開する手法です。例えば、美意識の高い女性というコンセプトでは、化粧品やエステグッズ、健康食品やメイク用品などをまとめて販売することで、客単価アップが期待できます。
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