WEB制作の企画とは具体的に「新WEBサイト立ち上げ」あるいは「サイトリニューアル」の際にターゲットや目的を定義し、コストやスケジュールなどもまとめより正確に、望む結果にアプローチするための指針となるものです。
当然WEBサイトを制作する際には認知度向上や商品の販売促進、ブランドイメージの向上などの意図を持って行うことが大半です。
そのため、その意図・目標を達成するためにしっかりとしたデザインやコンセプト、コストなどを考慮した上で企画する必要があるのです。
また、一部のクライアントの間では企画書の質が悪い=サイトの質も悪いと考えている方もいるので、出来るだけ分かりやすい・見やすい企画書を作成していきましょう。
WEB制作の企画書は読み手に納得・理解してもらうことが大事なので、できるだけ分かりやすいように書いたり、なにか主張を行う際には伴ったエビデンス・資料を見せることが大事です。
また、アイデアやイメージを資料として形に残す作業のため、楽しいと感じる方も多いです。
では早速、WEB制作で使用する企画書の書き方とともに、企画書のコツなども記載していきます。
▼企画書の作り方
・導入の作成
・ターゲットの設定
・方向性の共有
・主なデザイン・コンテンツの作成
・スケジュール・コストの説明
・追加オプションのご紹介
それではそれぞれ細かく解説していきます。
まずは導入の部分を作成していきます。
WEBサイトの新規制作やリニューアルなどをどのような意図・目的で行うのか、既にクライアントから得ている情報を整理します。
この際、クライアントからしっかりとヒアリングをしていないと意図を明確化することができませんので、事前のヒアリングは正確に行いましょう。
意図・目的を明確化することができたら、その目的に対してどのような形でアプローチしていくのかもお伝えしていきます。
企画書の全体像を先に触れておくことで、クライアントが理解しやすくなります。
導入部分はかなり大事な要素なので、視認性なども意識しながら作成を行いましょう。
次にターゲットの設定を行っていきます。
どのような人にこのWEBサイトを見てほしいのか・商品を購入してほしいのかターゲットを明確化していきます。
ターゲットを最初に明確にしていないと、それに伴ったコンセプトやコンテンツ、広告を出すのが難しくなったりそもそも効果性が低くなってしまいます。
例えばダイエット食品を販売するサイトを制作する場合、商品を購入してほしいターゲットは「痩せたい人」や「健康に気を使ってる人」ですよね。
ここで逆に「太りたい人」や「健康に興味がない人」に対してダイエット食品を販売しようとしても効果が低いというわけです。
なのでWEBサイトを新規で制作あるいはリニューアルをする際に、ターゲットを明確化するというのは欠かせない作業なのです。
この際ターゲット像の悩みや行動パターンなど、より正確に深掘りしていきましょう。
次に具体的なWEB制作のコンセプト・方向性を簡潔にお伝えしていきます。
前項で出したターゲット像に対して、どのようなデザインでどのようにアプローチをしていくのか、刺さるコンテンツはなんなのかなどを踏まえ、サイトのコンセプトを決定します。
先ほど同様ダイエット食品を例に出すと、サイトの訪問者(ターゲット像)が感じることといえば「本当にこの食品は効果があるのか」といった点ですよね。
これに対し、3か月間利用した方の体の変化を載せたり、最初の2週間分はお試し期間として無料で提供する、などの施策が考えられます。
ターゲット像の不安や悩みを、企画しているWEBサイト上で解決していきコンバージョンに繋げていくことが大切になってくるのです。
上記を見ればわかるように、WEBサイトの方向性は正確なターゲット像が必要不可欠です。
方向性を決める前に、正確なターゲット像の設定を忘れずに行っていきましょう。
次にWEBサイトの主なデザインやコンテンツの紹介を行っていきます。
先ほどの方向性を踏まえたうえで、どのような配置でどのような色でWEBサイトを構築してくのかを説明していきます。
こちらも同様、先ほど設定したターゲットに沿ったデザインを心がけていきましょう。
しっかりと刺さるデザイン・コンテンツを用意することによって少なくとも下記の効果を見込めます。
▼刺さるデザインを設定した場合に見込める効果
・CV率の増加
・滞在時間UPによるSEO効果
・SNSや他サイトに紹介されやすい
・リピート率の増加
etc.
例えば、高齢者をターゲットにしたWEBサイトなら文字を大きくして見やすくしたり、若者をターゲットにしたものなら漫画や動画を入れて楽しく読めるようにしたり、などの工夫を考えてみましょう。
次に、スケジュールとコストの説明を行います。
これまで方向性やデザイン・コンセプトを紹介してきたと思いますが、それらのものを実施するためにかかるおおよその期間と費用を確認しましょう。
WEB制作の実装、運用そして評価、改善までのフローは1ヶ月半〜2ヶ月ほどかかります。
何日までにサイトを公開したいと事前にクライアントにお伝えいただいている場合には、その日にちに対して余裕を持ってスケジューリングしましょう。
最後に追加オプションのご紹介を行っていきます。
追加オプションとは、これまで進めてきた企画の中でより高い効果性を見込めることができるツールやソフト、資料、サービスのことを指します。
例えばSNSの集客やブランディングを効果的かつ効率的に行えるための自社の有料ツールや、競合他社・ターゲット層を徹底的にリサーチした資料などのことを指します。
クライアントの潜在ニーズにアプローチすることができるので、購入のハードルが下がるだけでなく満足度の向上も見込めます。
できるだけ良い企画書を作りたいという方に「良い企画書のチェックリスト」を作成しましたので、一度目を通して確認してみましょう。
▼良い企画書のチェックリスト
・全体を通して主張に統一感がある
・資料や数値を用いたりと根拠が明確
・視覚的に見やすいデザインや配置
・コストやリスクが明確
・会社の利益にどのくらい繋がるのか明確
・過去の成功事例を用いてる
・端的に分かりやすくまとめられている
・専門用語を入れすぎない
・誤字脱字がない
これからWEB制作の企画書を作る予定あるいは現在作っている途中という方は、ぜひ一度上記を参考にしてみてください。
クライアントが納得・理解しづらい企画書の特徴は以下の通りです。
・数値や資料が不足していて根拠が弱い
・全体的な主張に統一感がない
・メリットばかりでコストやリスクについてあまり触れていない
など、基本的には前項で紹介したチェックリストの反対のことを行うとダメな企画書になってしまいます。
企画書の質が悪いとクライアントと十分なすり合わせが出来ず、良い評判や評価、継続的に案件をもらうことが難しくなってしまいます。
一度企画書を作り終えたら、何度もチェックして対策しましょう。
良い企画書・わかりやすい企画書を作成するということはスムーズにWEB制作が進むだけでなく、継続的に案件をもらえたり、高い評価を得ることに繋がります。
本章では企画書作成の3つのポイントを解説していきます。
▼企画書3つのポイント
・結論から端的に伝える
・数字、証拠に基づいて説明
・読みやすさを考慮
それではそれぞれ深掘りして解説していきます。
企画書はあくまで、企画の意図や内容を伝えるためのものですが、企画書を見る相手も人間です。
だらだらと解説していたら退屈だと思われてしまったり、そもそも内容が入ってきずらいです。
そのため結論を先に伝え、端的かつ簡潔に論理を展開していきましょう。
相手の知りたい情報を相手の知りたい順番に出すということを意識するとやりやすいです。
企画書の中で「〇〇みたいなのでこうします」や「〇〇らしいのでこのようにします」など根拠が明確でない主張は聞き手に取っても納得がしづらく、決して良い企画書とは言えません。
そのため「この数値は過去5年のデータから見て」や「私のサイトでこのやり方をして実際に6%のCVR向上が確認できました」など、積極的に数値や資料を用いての説明を行いましょう。
また、ただ口頭で数値を言うだけではなく、実際の資料やグラフなどもお見せしていきます。
企画書を作成する際に数値も気にしていくことで、新たな発見や学びを得る可能性もあるのでおすすめです。
WEB制作の基本として「ユーザビリティ」というものがあります。
ユーザー目線でWEBサイトを制作するように、企画書を作る際にもユーザー(クライアント)の立場に立って読みやすい・見やすい企画書の作成を意識していきましょう。
冒頭でも触れたとおり、クライアントの中には良い企画書=良いサイトと捉えている方もいるので、シンプルかつ視認性の良いものを作り、わかりやすく企画を伝えていきましょう。
ただし、デザインを凝りすぎるとかえって時間がかかりすぎてしまったり、そもそも見にくいものになってしまう可能性もあるのでご注意ください。
これまでWEB制作の企画書の全体的な流れを解説してきましたが、実際に形にするとなると正直難しいですよね。
本章では、そんな方でも簡単に既存のテンプレートを参考に企画書を作成することができる3つのサイトを紹介していきます。
シンプルなものからかっこいいデザインのものまでたくさんのテンプレートがあるので、用途に合ったものを参考にしてみてください。
▼企画書のテンプレートまとめサイト
・SlideShare
・alle
・bizocean
・Canva
それではそれぞれの特徴なども合わせて紹介していきます。
SlideShareの3つの特徴
・世界の企画書デザインが見れる
・スライドを直接ダウンロートできる
・1800万を超える資料のテンプレートが見れる
このSlideShareは世界的なビジネスSNSとして有名な「LinkedIn」が運営しているサービスであり1800万を超えるテンプレートの閲覧が可能です。
また、スライドを直接ダウンロードすることもできますが、一部のスライドはダウンロードができないものもあるようなので、注意が必要です。
簡単に登録して無料で利用できるのでおすすめですよ。
SlideShareを見に行く
alleの3つの特徴
・今注目されている「急上昇スライド」が見れる
・日本語用のサイトなので、見やすい
・ジャンルごとのスライドが見れる
このalleは前項で紹介したSlideShareよりは公開されているスライドの数は劣るものの、日本人向けのサービスとなっているので非常に見やすいです。
また、デザイン、プログラミング、マーケティングなどジャンル別でのスライドが閲覧可能となっているのでより自分に合った企画書のデザインを探すことができます。
bizoceanの3つの特徴
・ダウンロード数上位TOP5のテンプレートが見れる
・テンプレートの作者に対して直接作成依頼ができる
・絞り込み検索で自分に合った企画書のテンプレートを見つけられる
このbizoceanは日本人用に作られた日本語サイトであるとともに、2.6万点を超える無料テンプレートを備えており、絞り込み検索を用いて自分に合った企画書のテンプレートを見つけることができます。
2分で簡単に登録ができるので、ぜひ使ってみてください。
Canvaの3つの特徴
・無料でデザインが作成できる
・クオリティの高いテンプレートが豊富に揃っている
・1億点を超える写真やイラスト素材が使える
Canvaは、企画書をはじめ61万点ものデザインテンプレートと、1億点の素材が使用できるデザインツールです。豊富なテンプレートはもちろんのこと、ドラッグ&ドロップでの操作で誰でも直感的に作成できるのが特徴です。また、PCだけでなくスマートフォンやタブレットモバイル端末でも利用できるのも嬉しいポイント。同一アカウントでログインすれば、PCとスマホ間のデータが同期しているため場所を選ばず作業できます。
最後にWEB制作に関してよくある3つの質問を紹介していきます。
本章では下記のよくある質問に回答していくので、気になったものがある方はぜひご覧ください。
企画書に関してよくある3つの質問
・企画のプレゼンのコツってある?
・企画書と提案書の違いは?
・コンペが通る企画書・資料の特徴は?
それでは、それぞれ回答していきます。
納得されるプレゼンの大前提として「受け手の感情を動かす」といった点が大事になります。
プレゼンを行っていく方もいるかと思いますので、下記のコツを参考にしてプレゼンを行ってみてください。
企画書のプレゼンのコツ↓
・伝えたいことは1スライド1個にする
・企画書はできるだけ文章よりも箇条書きでまとめる
・PREP法を用いて簡潔に伝える
・的確な例え話を用いる
上記のコツは企画のプレゼンの定石・セオリーとなる部分なのでぜひ覚えていってください。
企画書と提案書の違いは、アイデアや企画を議論する際の具体性によるものだといえます。
提案書とは、現状の課題などに対して解決が見込めるざっくりとしたアイデアや方向性を提案するもので、企画書とはそのアイデアにかかるコストやスケジュール、具体的な方向性などを示すものです。
人や場面によっては同意義のものとして扱う場合もあるので注意が必要です。
結論からいうとコンペが通る企画書とは、簡潔で分かりやすい、かつ具体性のあるものだといえます。
実際にコンペを行っている会社などの決裁者は様々な企画書を読まなければなりません。
その中で分厚くて回りくどい表現ばかりの企画書があったらその企画を採用しませんよね。
本記事で前述している「WEB制作の企画書を作る際の3つのポイント」などもぜひご参照ください。
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